『透明なゆりかご』から学ぶ産婦人科の現実部分

ドラマ

『透明なゆりかご』という産婦人科で起こる現実的な影の部分を題材にしたドラマを紹介します。

2018年にNHKで放送されていたのですが、その頃は知らずNetflixで1話見たら内容は重いのですが
止まらなくなり1日で全話見てしまいました。

沖田×華(おきた ばっか)さんの漫画『透明なゆりかご 産婦人科医院 看護師見習い日記』をドラマ化した作品らしく、少し漫画を見てみたのですが内容は重いのですが、絵が案外ポップな感じで驚きました。

更に驚いたことが、漫画のエピソードが実際に沖田さんが高校生の時にバイトしていた産婦人科での経験を書いているとのことでした
働いていないと分からない現実ですが、この現実を漫画にするのはなかなか難しいと思うので
沖田さんは高校生の歳でしっかり受け止めて向き合ってたことが素晴らしいと思いました。

ドラマの第1話で、主人公の青田アオイは出勤1日目から中絶の現場に立ち会うのですが
処置が終わった後に、小さな赤ちゃんを小さなビンに入れて
その小さなビンに入った赤ちゃんを、バイク便みたいな人が受け取りに来て
「今日は何体ですね。」なんて会話をして・・・
ドラマで見ていても不思議に感じたシーンでした。

そして、日本の死因原因で一番多い死因が中絶。という真実に言葉には出来ないムズムズしたマイナスな気持ちになりました。

ですが、何話か見ていくうちに仕方なく失うことを選択した人もいて・・・


別の妊婦さんは、子供を求めていないまま出産し、病院で子供の可愛さを知ったけれど
退院してから、夜泣きや赤ちゃんのお世話が大変で可愛さを忘れてしまったのか
そのまま1か月検診を迎えることなく恐らく虐待で亡くしてしまい・・・


どの話も本人でないと分からないことなので、理解は出来ないし
理解出来ない人が、どう思えばいいのか分からなくて・・・

ですが、その人達に対して病院の先生や看護師さん、助産師さんたちは
言葉を選んで、でも現実を伝えて、その人の選択を受け入れて
病院に来る人たちの
子供が生まれて幸せいっぱいに立ち会う分だけ、つらい現実にも立ちあっているのだと思うと
本当に漫画にして、ドラマにして、世間に知ってもらえることが大事だと思いました。


私が高校生でそこでバイトをしていたら絶対に受け入れられず、怒ってしまいそうですし
大人になってからでも、気が病んで自分がつぶれそうになると思います。
それだけ大変な仕事を選択し、日々リアルな命と向き合っていると思うとなんだか羨ましいと思うくらい尊敬します。

私がお世話になった産婦人科の方々にも、改めて支えて頂いたんだよな。と感謝を伝えたくなり
子育て頑張らないと!と背中を押してくれるような内容は重いですが、見てほしいドラマでした。

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放送:2018年7月 NHK総合「ドラマ10」
原作:沖田×華
脚本:安達奈緒子
連載漫画『透明なゆりかご 産婦人科医院 看護師見習い日記』より実写化