しあわせの隠れ場所

あらすじ

1人でなんとか生活を送る、大きな身体の黒人少年と裕福な家族が出会い、家族の絆が生まれるまでの感動作。
夜道で1人歩く少年(マイケル・オーア)にアンが声をかけ、自宅へ連れて帰る。
家庭の事情に何かあると思ったアンは、そのまま家族のように迎える。
アメリカンフットボールを始めると、その才能を開花していく。

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作品は『実話」が元になっている

第82回アカデミー賞を受賞している作品です★

現在は引退している、元アメリカンフットボール選手のマイケル・オアーさんの出来事を元に映画化されていると言う点で、どこまでが本当の部分か分からないですが、この出会いと境遇はとても奇跡的だと思います

現実は当事者にしか分からないので、後に裁判も行われるなどあり、本当は色々あったとは思います
映画は、実話を元にしたフィクションなので、良い面を集めて作り上げていて観やすいと私は思いました

ですが、差別が厳しいアメリカでは「白人が黒人を救う」と観れるストーリー自体に批判する声も大きく、受賞の取下げの声もあります

映画の伝えたい部分は、「黒人少年を白人家族が救う」ではなく、「マイケル・オーアとリー・アン家族の絆」の部分だと思うのですが、差別の壁は日本人の私には理解が難しいなと思います

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魅力的な登場人物

●少年:マイケル・オーア
身体が大きく強そうな見た目とは裏腹に、人を傷つけないように、自分が傷つかないように
人を避けて無意識に保護本能を働かせて生きていて、優しい怪獣のような子供です

はじめは言葉が少なく感情が見えにくいことで、周りから理解されない少年でしたが
リー・アン家族と過ごしていくことで、感情がだんだんと表情や言葉に出てくる姿を見ていると母親目線で嬉しくなってきます

怪獣からベイマックスのように成長していきます

●母親:リー・アン・テューイ
差別がないと言うよりは、「好奇心旺盛な女性」に私は感じました
芯が強く、思った事はハッキリと意見する、仕事と育児をバリバリこなす女性
家庭も母がルールで、母親の行動力に家族が合わせるような環境

クールな喋り方で、人によってはあたりが強く感じますが、裏表のない素直な人で
上品な見た目でありながら、クレイジーな面がとても魅力的で、一生懸命なのに良い意味で力を抜いて生きていると思いました
子供のことを第一に想っていて、マイケルにも同じ熱量で向かい合います

●父親:ショーン・テューイ
母親とは反対な、冷静でとても奥さんに理解のある旦那さんです
家族を第一に考え、突っ走る奥さんの行動力を肯定的に受け止めて、むしろ楽しんでいます
奥さんを立てるのに、しっかりと話あいでは対等に意見を言って理想的な旦那さんです

●長女:コリンズ・テューイ 
母親に似て芯の強い女性で、善悪をしっかりと自分の視点で考えて判断出来るところがかっこいいです
思春期にマイケルが家族に入ってきたことで、自分自身も周りの意見も色々悩んだことがあったとは思いますが、映画ではサクッと描かれてます

●息子:S・J・テューイ 
小学生らしいクラスに1人は居そうな目立ちたがり屋で、変わり者だと思いますが、誰に対しても対等で居て、子供なのに大人びている部分があって可愛いです

少年と家族が出会い、新しい家族となっていくとても素敵なストーリーに感動でした


『しあわせの隠れ場所』
公開日:2010年2月27日
監督:ジョン・リー・ハンコック
制作国:アメリカ合衆国
上映時間:128分