『ソウルフルワールド』のレビュー※ネタバレ注意

映画
映画について

・第93回アカデミー賞(R)長編アニメーション賞&作曲賞 受賞
・2020年12月25日 Disney+にて配信
・監督 ピート・ドクター

この話は、ジャズピアニストの仕事を夢見ているジョーという男が、自分の生きる意味について考える物語です。

ジョーは長年ジャズピアニストを仕事にする事を夢見ながら、子供たちに音楽を教えていました。

ですが、そんな毎日に満足はいかず、何となく毎日を過ごし、どこか人生をあきらめてあるような感じでした。


そんなある日、夢のジャズピアニストに近づけるチャンスを目の前にして命を落としてしまいます。

魂の世界に来たジョーは死を受け入れられずに逃げ出すと、生まれる前の魂の世界へと迷い込みます。
そこではスポーツや料理や勉強などをを体験し「きらめき」を見つけて、見つかった魂から人間の世界に生まれる事ができます。

そこで出会ったのが22番。22番は何にも興味が見つからず人間の世界が嫌いなまま何百年も魂の世界に居続けるジョーとは真逆の性格の魂でした。

人間の世界に戻りたいジョーは22番を巻き込んで戻る方法を探していると、ひょんな方から22番がジョーの身体に入った状態で2人は人間の世界へ。

すると、22番は今まで感じたことのない体験の数々で人間の世界が楽しいという始めての気持ちを感じます。

そこから夢を叶える事に必死なジョーと人間世界で楽しさを手に入れた22番の間ですれ違いが起きたままお互い、元の世界へ戻ることになります。

ジョーは念願のジャズピアニストとして演奏をする事ができ、人生において生きる意味を手に入れたはずでしたがなんだか思っていた気持ちと違いました。

そして、22番を思い出しながら、生きる意味なんてものはそもそも無く、きらめきとは生きる意味ではないと言う事に気が付きました。

ジョーは再度、魂の世界に戻り22番にきらめきを与え、22番は人間の世界へと生まれます。

ジョーはというと、本当はこのまま天へいくはずでしたが、特別にもう一度人間世界で生きることを許され、毎日のちょっとした自分のきらめきを感じれるようになる。

というお話しでした。

きらめきとは、ピアノを弾いている時、スポーツをしている時、食事をしている時、歩いている時などの自分がウキウキしたりワクワクしたり楽しいという気持ちを感じられた時のことだったんですね!
生きる準備が出来た時=きらめきが埋まるということは、きらめきを感じることが一番大事ということかなと私なりに解釈しました

正直言うと、1回目観た時は全然理解出来ず、結局きらめきって何?
って気持ちだったのですが、旦那に教えてもらい2回目でとても感動しました。

私も人生の意味を決めつけてつまらないと思っていた事がありましたが
この作品で、人生に意味などないとハッキリ言われ、ハッとしました。

また、物語の中でジャズミュージシャンのドロシア・ウィリアムズのセリフがとても深いです。

こんな魚の話がある。

彼は年長の魚に言った。”海をさがしているんです”
年長の魚は”海か、今いるところがそうだよ”

魚は”これ?これは水です。僕は海がほしいんだ”

…じゃあまた明日

ドロシア・ウィリアムズ

これだけ言って去っていくなんてかっこよすぎます!
私はこのセリフを「求めているものは実はすでに目の前にある」なんて解釈しました。

解釈の仕方は人それぞれ色々あるとは思いますので、是非みなさんに観てほしい作品です。

ありがとうございました!